- nanairo lab
- コラム
- メーカー責任者×メディア運営者でクローズドのディスカッションを行いました
メーカー責任者×メディア運営者でクローズドのディスカッションを行いました
ちょうど先週にA8フェス福岡があり、代表の西田がセミナーで登壇させてもらいました。ご来場・ご参加頂いた方、ありがとうございました。
(「まとめ」でお伝えした内容はぜひぜひお取り組みください。当日の資料はA8の担当の方から配布されます)
今回は自社メディアの取り組みについてお話させていただきました。しかし実はですね、nanairoでは自社メディアのnanairo.jpの運営だけでなく、実はあまり知られてないのですがWeb制作や広告運用などの代理店事業を行っていたりします。
その流れで、「A8フェスでみんな福岡に集まるなら、せっかくだし九州のクライアントとフェスに参加されるメディアとで座談会みたいなのしない?」というお誘いを受けまして、超絶クローズドでフェスに参加される知り合いの方にお声がけしてクローズドのディスカッションの場を設けさせてもらいました。
全容は言えないのですが、どんなことしたかだけちょっとだけレポできればとー。
「ウチの商品、売れますか?」
今回は、
- 九州で物販を行われている 5社10名
- メディア運営されている 6社9名
- A8netの担当者 2名
で、集まりました。(せっかくの機会なので通販の業態ってどうやって回してるの?というのも、社内見学という形で見せていただきました。その様子は全カットです。ごめんなさい!)
さて、肝心のディスカッションですが、どんなことをやったかというと、
- まず、広告主の方による自社商材のプレゼン
- チームを広告主の方とメディア運営者をごちゃ混ぜにした3チームに分ける
- 各チームごとに、1商材ずつ販売方法を検討
- 具体的に、どうやって売るのかをディスカッション
- チームごとの話を発表・共有
という流れです。
メディア運営社の多くは、
・「なんでそれを作ったの?」
・「どうやって売ろうとしてるの?」
ということを知る機会はなかなかありません。
これは実はメーカーサイドも同じで、
・「やるとしたら、どんなサイトを作って売るの?」
・「いま、ウチの商品取り組んでもらえるの?」
というのを、知る機会というのもなかなか無いんですね。
なので、「ウチはこれだけ良い商品を作った!メディアさんはこれ売ることできますか?」という普段聞くことができない、本音の部分をお互いに聞けたら面白いんじゃないかなーって思ってやってみました。
(場を取り持っていただいた、A8.net運営のファン・コミュニケーションズ様には圧倒的感謝です!)
実際、どんな議論になったか
どんな話をしてたかというと、割と書けないことばかり、みんな話をされていたのでレポートのしようがない。というのが正直なところなのですが…。(想像以上に、生々しいお互いの悲痛な現場の話が多かったのです)
んー、私視点にはなってしまうんですが、まとめていくとですね。
プロダクトアウトのメーカーサイドと、マーケットインのメディアサイドの着眼点
メーカーサイド
今回に限りませんが、メーカーの方はもう商品ができています。本当に良い商品をかなりの企業努力を経て作られている会社様も多いです。
そのため、発想としては「この商品を売るためには?」というところがスタートです。商品ありきでの発想になってしまいがちですよね。
これは「この商品を売るためには??」というゴールが明確なので、取り組みに専念できるというメリットがあります。
その一方で、やり方や方針や施策が、社内でのノウハウに限定されるなどして行き詰まってしまうことも少なくありません。
メディアサイド
逆に、メディアサイドとしては「その商品をなぜ売るのか?」という理由付けを行ってから取り組みます。
それは、経営判断として「マーケットボリュームがある」「単価がつく」「商品が尖っている」などのものや、嗜好としての「この商品がとても好きだ!」「自分も使っててファンである」「応援したい!」というようなものですね。
これはつまり、「この商品をなんとしても売らないといけない」という使命感にも似た熱意が少ないと言えるのかもしれません。
これらは、どちらが良い・悪いの話ではないのですが、お互いの『立ち位置』というか仕事感などにも関わってくるものですね。
「相手がなぜその仕事をしているのか?」という世界観を知っているかどうかで、仕事や交渉の取り組み方も変わるのだと思います。
その先には「人がいる」ということ
マーケティングを担当する人の多くは、何かしらのデータを見ながら日々の仕事の判断を繰り返していると思います。
メーカーサイドであれば「あのメディアは、たくさん売ってくれる媒体だ」。
メディアサイドであれば「あのクライアントは、単価をしっかりだしてくれるメーカーだ」。
みたいな感じですね。
ですが、アタリマエのことなんですが、その商品を作ってくれているところには人がいて、その媒体を運営しているところにも人がいます。そして、もちろんその先には商品を手に取る人がいるわけです。
そこには、みんなそれぞれの生活がありますし、人生があります。数値で見てるだけでは知り得なかった、現場の人たちの苦悩や開発までの経緯や過程。お互いの仕事へのポリシーや姿勢など、そういったことがお互いに話ができたのは、良かったなぁと思いました。
すべてのことには理由があるわけなので、数値だけで「イヤだ!」ということはカンタンなのですが、その背景を知ってきちんと「じゃあどうすればいい?」っていう話をきちんとできるというのはいいですよね。うん。(あれ、このレポートになってる?)
きちんと、相手を慮ってビジネスをしよう
新卒相手みたいな物言いで申し訳ないですけども、「配慮」という言葉にあるようにお互いがお互いを思いやろう。という話ですね。
なので、最終的に「じゃあどうすればいいのか?」というところで、
- 掲載メディアに交渉するときは【自主規制】で、最初に話を持っていこう
- メディアサイドは【自主規制】をしてもらえると、もっと売りやすい
- クライアントサイドも【自主規制】の取り組みをASPさんにお願いしよう
というようなことを具体的に取り組んでいこうみたいな感じで情報共有できたのはお互い良かったですね。
全くもって書けるところない!
販売を行う前に、包括的な設計図は必要だよね
さて、あんま書けるところがなかったので、主観での話を続けますが、メディアサイドでもメーカーサイドでも一緒なのですが「◯◯をすれば、うまくいくよね!」という、ひとつのことに依存しがちなのは決して少ない話ではありません。
ちょっと気を抜くとすぐに現場で既存の施策、これまでうまくいった施策に頼り・縋ってしまい、新しい取り組みに対して二の足を踏んでしまいがちです。
「有力な媒体と繋がれれば。」「これだけ良い商品を作れれば。」「これだけ広告費を投下すれば。」・・・という、タラレバは、まぁホントにそんなにうまくいくことなんてなかなかないです。無くはないんですけどね。その再現性を求めること大切ですけどね。
じゃあどうすればいいのか?というと、
- 新しいことにもチャレンジすること
- きちんと全体を知って、ひとつひとつをきちんと取り組むこと
- 相手を慮る(リスペクトする)こと
に尽きると思います。
今回のディスカッションも、【自分たちが流れのどこにいて、なにができて、他の立ち位置の人は何をしているのか】というのを再認識できた場だったと思います。
ともすれば、僕たちはずっとインターネッッツしか見てないわけですので、自分たちの世界が全てになってしまいがちだと思ってます。きちんとその外に人がいて、仕事があって、想いがある点を理解して仕事に取り組みたいですね(誰目線だ?)
「時間軸」の話が、とてもたいせつ
今回も、あるメディア担当の方が仰っていた「この商品は、いつまでにどれだけ売ろうと考えられてますか?」という言葉が印象的でした。
クライアントサイドにいると、自社内でも検索広告やSEO・動画に紙にメールに様々な取り組みをしていると思います。
じゃあ、その中でアフィリエイトメディアの立ち位置は何かというと「事業の加速度」にあたると考えています。
取り組みに対する直接な効果だけでなく、指名検索やリマーケティングなどその他の施策に対する副次的な効果もきちんと考えてマーケティングの設計を行うことが大切です。(そうすることで、予算の組み方が変わってくるので、また加速度のつき方が変わってくるんですね)
「とにかく、一気に!」と、加速度最大にするためにメディアの運用を悪用するメーカーの方がいて、また、それに乗っかるメディアの方がいることも事実です。この業界の悪習とも言える施策を組むことは、メディアサイドとしてもなんとかしないといけないとは日々思っているわけですが…
だから、きちんと、ホントにきちんとやりましょう。(レポートどこいった)
こういった企画は面白いですね。またやりたい
以上、レポートでした(レポートの定義とは?)
今回の話は、お互いの立ち位置を確認して、お互いが何をできるのかを確認ができたという点で良かったですね。僕自信はファシリテーターで全卓を回っていたのですが、人や商材によって議論の内容が違ったのは面白かったですね。いや、もうちょっといろんな商材で、もうちょっと時間取ってやりたいですね。
お互いが知れると、「もっとこうしてもらえないか?」「ホントはこういう商品名のほうが〜」「金額の設定って〜」という、メディアを活用する枠も超えて、さまざまな議論(や、時折の愚痴)が活性化してました。
こうして出会えるだけで、お互いが話をし合うだけでも、もっともっとできることが出てきますし、楽しいアイディアも湧いてきます。
そうして湧いてきたことを実践していくのは大変な道のりなのですが、やっぱりこうした仕事ができると楽しいですよね!
なので、楽しく仕事できそうで良かったので、また機会があればこうした議論の場を設けたいと思っています!
いやー、書けるところ少なくて申し訳なかったです。今回はクローズドでお声がけをさせてもらいましたが、nanairoではまたオープンな場でこういった取り組みもしていこうと思っているので、是非、あなたも次回は現場の議論に参加してみてください!ちなみに、次回開催は未定です!
文:みんみん